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過去の大規模ピアノ修復の例

大規模修理をした(修理中含む)ピアノ達の一部をご紹介いたします!

◎GROTRIAN STEINWEG(グロトリアン・スタインウェヒ)200cm
Steinweg Nacht.Grotrian.Braunschweig (’12) 修理完了・販売済
◎GROTRIAN STEINWEG(グロトリアン・スタインウェヒ)220cm
Steinweg Nacht.Grotrian.Braunschweig (’10) 修理完了・販売済

 グロトリアンはスタインウェイと血縁にあたるピアノの名器で、スタインウェイがアメリカで最高のピアノと断定できるならば、グロトリアンはドイツにおける最も優秀なピアノの一つです。
グロトリアンの発祥はスタインウェイのピアノ誕生と密接なつながりを持ちます。
スタインウェイ・アンド・サンズの生みの親である初代のヘンリー・ス タインウェイは、ハインリッヒ・シュタインウェヒ と呼ばれていました。 スタインウェイのマスターピアノのメーカーとしての地位と評判は確立し1840年代には息子のテオドール、チャールスおよびヘンリーを迎え入れました。
 1849年5月にニューヨークに移民し、これが動機となってスタインウェイー家はシーセンの工場を捨てて、1851年に新天地であるアメリカに自由を求めて移住したのです。
このスタインウェイー家の歴史が、グロトリアンのピアノの発祥の由来につながっていきます。
スタインウェイー家がハンブルグの港を出発したとき、長男のテオドールだけはドイツに残りました。その理由は彼に恋人がいたからだといわれています。
 披は単身でシーセンのスタインウェイの工場を守り、その後、このピアノ工場をウールフェンビュッテルに移し、さらにこれをブランスウィックに移転させました。
しかし、1865年にニューヨークのスタインウェイの大規模な工場が完成した時に、彼はドイツとアメリカとの往復に忙しくなり、ブランスウィックの工場を、彼の弟子である ゲロトリアン、ヘルフェリッヒおよびシュルツの三人に売却したのです。
 当時、このピアノエ場は“ゴマナトール・シュタインウェヒ・ナッハホルゲル〃と呼ばれていましたが、これがやがて グロトリアン・シュタインウェヒというピアノのメーカーになるのです。
テオドールの三人の直弟子のうちの筆頭であったフリードリッヒ・グロトリアンは、1803年に生まれていますが、若い頃、モスクワの優れたピアノメーカーで腕を磨きました。
 1872年に、ブランスウィックのシュタインウェヒとニューヨークのスタインウェイは完全に分離し、1866年にその7年前にこの世を去った初代のフリードリッヒ・グロトリアンの後を引き継いで、ウイリアム・グロトリアンが工場の専有者となり、1895年には、彼の息子のウイリーとクールトがパートナーとなりました。
  グロトリアン・シュタインウェヒの楽器はドイツの最優秀なピアノとして、今日までその名声を保ち続けています。この楽器は音色が卓越していることはいうにおよばず、グロトリアンー家の伝統的な優秀な本工技術によって作り出されたその姿の優美さにおいても広く世に知られています。
 ドイツの有名な女流ピアニストであった クララ・シューマンは、1870年以降、彼女の永くて輝かしい演奏活動の最後まで、このグロトリアン・シュタインウェヒの楽器を使い続けたといわれています。
多くのドイツのピアニストがこの楽器を選んでいます。
 グロトリアン・シュタインウェヒのピアノの、華麗でしかも純粋で、例えようもない情感のある音色の秘密は、次に述べるような数々の構造上の特徴にあります。
☆ホモジェナンスサウンドボード
  ホモジェナンスサウンドボードとは日本語に訳すと”均等な品質を持つ響板〃ということで、特殊なサウンドボードを特つために音質が大変優れています。弦楽器ではサウンドボードが最も大切で、音質を左右することはいうまでもありません。
 サウンドボードは多くの木片を組み合わせて作りあげますが、グロトリアン・シュタインウェヒのピアノに使われる響板の木片のそれぞれは、全く同じ性質を特っていて、いずれも同一の音響特性を特っているのです。
☆バイオリンテクニック
   グロトリアン・シュタインウェヒのピアノ工場の特つパテントの一つとしてバイオリンテクニックという、まるでピアノとは関係なさそうな名称のものがあります。これは、バイオリンの形態と機能をピアノに適用したためにつけられた呼び名らしく、フレームとサウンドボードの形態をバイオリンの胴形に真に似たもので、この方法により、全音域にわたる完全な倍音を含んだサウンドボードの振動が得られます。
☆打弦点 
 ピアノの音色と音量はストライキングポイント(打弦点、ハンマーが弦のどの部分を叩くかということ)によって変りますが、このピアノではそれぞれの弦に対して打弦点が何分の一であるかということが正確に調整してあり、全音域のすべての音が最も美しくなるようにアジャストしてあるというクロマティカリー・レギュレーテッドスケールと呼ばれています。
  その他の特徴としては、サウンドボードの外側だけにネジ止めされたバランスの優れたメタルフレーム、構造の安定度を高くし、音程の狂いを防止する特殊な形状を特つブレーシングなどがあります。
 グロトリアン・シュタインウェヒのピアノでは、ピアニッシモのささやくような音を出すことも可能なように、あらゆる機構の細部にわたって特別な注意が払われており、例えば奏者のタッチの確実性を計るために、黒鍵の上部の形態を変えているなどの意外な改良がなされています。
 しかし、このグロトリアン社に対し、スタインウエイの後継者はスタインウエイの販売に影響するゆえに、
“スタインウェイ”の名を使用しないことと、数々のパテントはスタインウエイ社のものであるという商標権、特許権侵害の裁判を1910年頃に起こし、この裁判は100年間も続き、結局グロトリアン・シュタインウェヒが敗訴し、1980年にその名を。”グロトリアン〃と改め、製造しています。しかしながら明らかにグロトリアン・シュタインウェヒとは全く違うものです。

グロトリアン200cm外見 グロトリアン200cm豪華な内部 グロトリアン200cm ロゴ
↑奥行き200cmのグロトリアン。外装は以前に黒艶消し全塗装されています。白鍵も1枚象牙に張替えてあります。

チューニング・ピンをヴィーネ(ドイツ)に弦をレスローデーゲン(ドイツ)に交換。200cm 88鍵 2ペダル

 グロトリアン220cm外見 グロトリアン220cm 譜面台 グロトリアン220cmペダル脚
グロトリアン220cm ペダル脚 グロトリアン220cm 豪華な内部
↑奥行き220cmのグロトリアン。外装は黒艶消しで多少傷があります。譜面台、ペダル脚、脚部のみごとな彫刻は非常に芸術価値が高いものであると言えましょう。

◎GROTRIAN STEINWEG(グロトリアン・スタインウェヒ)130cm
修理完了

↓ 1921年ごろのGROTRIAN 130号(半年かけてやっと修理完了!)130(h)x66(d)x149(w)cm 85Key X支柱、バイオリン響版、半鉄骨フレーム、象牙仕様

Grotrian130Grotrian130Grotrian130grotrian130右フレーム・ロゴ grotrian130中央ロゴGROTRIAN 130_響板全体GROTRIAN 130_響板バイオリン・サウンドボードGROTRIAN 130_響板円形部GROTRIAN 130_ピン板部GROTRIAN 130内部一銭硬貨発見← なんと内部から大正十年の一銭銅貨を発見!歴史を感じます。

Grotrian130Grotrian130Grotrian130

 

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EASTEIN 250号 GP

1954年ごろのイースタイン社で初めて製造されたもので、生産台数は極めて少ないピアノ。
これから張弦・ヘッド交換等を交換し、修復していきます。
ケースは傷が多いですが、オリジナル生を残すため、あえて全塗装はいたしません。
185(d)x148(d) cm
修理完了

日本の名器EASTEIN (イースタイン)グランド250号 響版部日本の名器EASTEIN (イースタイン)グランド250号フレーム部日本の名器EASTEIN (イースタイン)グランド250号棚板部日本の名器EASTEIN (イースタイン)グランド250号ピン板部イースタイン250響板修理イースタイン250響板修理イースタイン250響板修理2イースタイン250響板修理

 

・響板に響棒を接着するのに木ネジが数多く使われていました。前に修復されたようですが、こんなことをするとクラウンが下がり発音量が減少します。非常に手間ですが、すべての木ネジを除去し、木釘を打ち、丸木を埋めました。響板割れもスプルースで埋めて、響板を削りました。これからニス塗布をしていきます。

 

2013.8.15 修理完了!あとは微調整のみ。タッチも軽く、アフタータッチも軽やかに反応します。なんといっても音が柔らかい。 まるでGROTRIANのよう。

Eastein 250象牙鍵盤

EASTEIN 250号 一枚象牙鍵盤

Eastein 250 レンナーアクション

Eastein 250 レンナーアクション

Eastein 250 レスローデーゲン

Eastein 250 レスローデーゲン

Eastein 250 全体

Eastein 250 全体

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FEURICH(フォイリッヒ)ドイツ・ラングロー製(’70頃)

日本ではあまり馴染みが無いメーカーですが、ドイツでは良く知られたメーカーです。 1851年JuliusFeurichによりライプチヒに創業。
大戦等でドイツ内で工場移転を余儀なくされ、西ドイツのラングロー工場に移転。その頃のピアノです。
1991年には再度閉鎖されシンメル社で製造、1995年Gunzenhansenに新工場を設立。2007年からは中国のアートフィールド社でケースを、チェコのDETOAアクションを搭載し、中国とのパートナーシップ契約をしています。このピアノは純ドイツ製ですので価値があるものです。見事なチッペンデール外見。
¥840,000(税込)修理完了・販売済

フォイリッヒ全体 フォイリッヒ内部 フォイリッヒ前脚
外装をウオルナット艶消し全塗装を施し新品同様に。ハンマーヘッドはレンナー社のものであまり減りが無いのでオリジナルのままです。ピン、弦をドイツ製のものに交換しました。前脚の猫足彫刻も素晴らしいです。148(w)x118(h)x56(d)cm 88鍵


 フォイリッヒロゴ フォイリッヒ弱音装置
ペダルは2本で、弱音装置は鍵盤右側に弱音レバーがあり、このレバーでON、OFFをします。

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HINTZE CARL H (BERLIN) 1900年以前

大変貴重なピアノです。ドイツ・バーデンのマキシミリアン・アレキサンダー・フリードリヒ・ウィルヘルム皇太子と マリールイズ王女(ハノーバーのエルンスト・アウグストゥスIIの長女)との結婚を祝い作製された由緒正しいものです。なぜ日本にあったのか歴史の流れを考えさせられます。
修理完了・販売中

CARL HINTZE ドイツ バーデン マキシミリアン皇太子のピアノ CARL HINTZE フレデリック公爵紋章 CARL HINTZE 鳥かご式エクステンション・アクション
CARL HINTZE 修理完了1 CARL HINTZE 修理完了2 CARL HINTZE 修理完了3
100年以上経過しているにも関わらず木材の割れがなく非常にコンディションが良いです。特殊なハンマー・ヘッドなのでドイツABEL社に送り作製してもらいます。鳥かご式エクステンション・アクションは非常に珍しく、修理は困難ですが、何とか頑張って修復します。王冠のマークはドイツ・フレデリック公爵の紋章で見事な彫刻が施されています。

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GROTRIAN-STEINWEG

1920年製(ドイツの名器)ご所有者のお倉から発見され、修理を依頼されたものです。お宝探偵団みたいですね。
修理完了・納品済

グロトリアン・スタインベヒの内部 バイオリンのような丸い響板が特徴。 黒艶消しに塗りなおしました。
外装の割れがかなりひどかったので専門の木工所に作製してもらい塗装しました。実に塗装まで半年以上かかりました。ハンマー・ヘッドはドイツ・ABEL社にオリジナルに近い大きさと柔らかさを指定し、作製してもらいました。
微調整をし、いよいよ旅立ちです。独特のバイオリンのような丸い響板により「シンギング・ミーン・トーン」スタインウエイの澄んだ鳴りと柔らかく丸い音を発します。タッチも軽やかでケチのつけようがない名器です。泣けます!

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YAMAHA C3B 1971年製

ご所有者からの修理依頼品。修理完了・納品済

ヤマハC3B響板ニス塗り替え かなりの練習量ですね。ハンマー・ヘッドの磨耗が著しいです。
弦をレスロー・デーゲン、ハンマー・ヘッドをR.Jに交換します。響板ニス塗り替えてケースはバフ研磨しました。

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DIAPASON 132BS (UP)1961年製

所有者からの修理依頼品。修理完了・納品済

ディアパソン響板
弦をレスロー社に張替ます。ハンマー・ヘッドをR.Jに交換します。

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IBACH SOHN 1907年製(ドイツ・ベルリンの名器)

奥行き176cm。88鍵 修理完了・販売済

イ・バッハ 完了 イ・バッハ 張弦完了 イ・バッハ
これも 外装の割れがかなりひどかったので専門の木工所に作製してもらい黒艶消し塗装しました。響板、フレームも塗り替えたらすごく豪華になりました。脚はダルマ脚です。ハンマー・ヘッドはドイツ・ABEL社にオリジナルに近い大きさと柔らかさを指定し、作製してもらいました。歴史を感じさせる名器です。

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